注文住宅で家族のプライバシーを確保したいと考えている、これから家を建てる予定のファミリー層にとって、家族それぞれのプライバシーを確保しながら、家族間のコミュニケーションも大切にしたいという気持ちは強いのではないでしょうか。
□注文住宅のプライバシー確保:家族間の「距離」を大切にする
注文住宅は自由設計だからこそ、家族それぞれのライフスタイルに合わせた間取りを実現できます。
しかし、家族間のプライバシーを確保しようと、個室を多く設けたり、壁で仕切ったりすると、かえって家族間のコミュニケーションが減ってしまうことも。
家族のプライバシーを確保しながら、家族間の良好なコミュニケーションを維持するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
1: 寝室・子ども部屋に建具を設ける
家族それぞれのプライベート空間を確保するためには、寝室や子ども部屋に建具を設けることが重要です。
特に吹き抜けのある住まいでは、音や匂いが届きやすく、家族間のプライバシーを守るのが難しい場合があります。
吹き抜け空間と個室の間にウォークインクローゼットなどを設け、個室まで2つの建具があるように間取りを設計することで、音や匂いの侵入を防ぎ、プライバシーを守ることができます。
2: 洗面室と脱衣室を分ける
洗面室と脱衣室が一緒の間取りは、家族が入浴中に洗面台が使えなかったり、着替え中に家族に見られてしまうなど、プライバシー面で課題がある場合があります。
洗面室と脱衣室を分けることで、それぞれの空間をプライベートに確保することができます。
洗面室と脱衣室を分けることで、家族それぞれのプライバシーを守りつつ、快適な生活空間を実現できます。
3: 可変性の高い間取りにする
子ども部屋や個室は、柱や壁を設けない方が開放的な間取りになりますが、子どもが成長したときやライフスタイルの変化に合わせて、個室が必要になる場合があります。
可動式の建具を取り付けたり、簡単に壁の設置・撤去ができる間取りにすることで、ライフステージの変化に対応できる、可変性の高い住空間を実現できます。
□プライバシーに配慮した家の失敗例から学ぶ注意点
プライバシーを確保しようと、個室を増やしたり、壁で仕切ったりするだけでは、快適な住空間とは言えません。
家族間のコミュニケーションを大切にし、家族みんなが快適に過ごせるように、プライバシー確保と家族間のコミュニケーションのバランスをどのように取るかが重要です。
1: 狭苦しく閉鎖的な空間になってしまう
家族それぞれのプライバシーを確保しようと、個室を多く作りすぎてしまうと、開放感がなくなり、狭苦しく閉鎖的な空間になってしまいます。
家族間のコミュニケーションが減ってしまうだけでなく、家族みんながストレスを感じてしまう可能性もあります。
2: 中庭の影響で屋内が冷えてしまう
中庭は、採光や通風、開放感を得るのに有効ですが、窓の大きさや素材によっては、冬場に冷気が入ってきてしまい、暖房効率が悪くなってしまうことがあります。
中庭のある間取りにする場合は、窓の大きさや素材、サッシの断熱性能などを考慮し、適切な設計をすることが重要です。
3: 家族のつながりが薄れてしまう
プライバシーを確保しようと、各部屋に鍵をかけるなど、家族間のコミュニケーションを遮断してしまうような設計は、家族のつながりを薄れさせてしまう可能性があります。
家族間のコミュニケーションを大切にするためにも、リビングやダイニングなど、家族が集まる空間は、開放的で居心地の良い空間にするように心がけましょう。
□まとめ
注文住宅は、家族それぞれのライフスタイルに合わせた間取りを実現できる、自由度の高い住宅です。
家族間のプライバシーを確保しながら、家族間のコミュニケーションも維持するためには、家族それぞれのニーズを理解し、設計段階からしっかりと計画することが重要です。
寝室や子ども部屋に建具を設ける、洗面室と脱衣室を分ける、可変性の高い間取りにするなど、家族のプライバシーを守りつつ、家族みんなが快適に過ごせる空間を実現しましょう。
また、プライバシー確保にこだわりすぎて、狭苦しく閉鎖的な空間にならないように、家族のつながりを大切にする空間も確保しましょう。